「ケーニヒスベルクの橋」は、大昔に考えられた一筆書きの問題で、数学のグラフ理論の草分け的存在だ。
むかしむかしの大昔、プロイセンという王国に、ケーニヒスベルクという都市があった。この都市はプレーゲル川を含む中州(なかす)にあって、ななつの橋が架かっていたんだ。
そんなある時、町に住んでる奴が、こんな疑問を持った。
「どこから出発してもいいから、この町に架かるすべての橋を1度だけ渡って、元いた場所に帰って来れるだろうか?」 大数学者オイラーは、この問いを(俺なりに簡単に噛み砕いて表現すれば)こう証明した。
「陸と橋をグラフ化した場合、この一筆書きが成功するためには、点から出る線の分岐数が奇数となるものが、2つ以下でなければならない」 ……百聞は一見に如かず、だな。
オイラーが言ってたのは、こーいうこった。
まずはこの地図を、陸=点、橋=線、と置き換えてグラフにして、
でもって、点から分かれた線の数を書き込んでみると、
分岐点のすべてが奇数だ。この問いに解は存在しない―――つまり、ケーニヒスベルクの橋は渡り切ることは出来ない。イカサマしなけりゃな。
イカサマってのは、「地面をどこまでも歩いて源泉を迂回する」「地面をどこまでも歩いて地図外にある他の橋を迂回する」などだ。
いやー、数学ってエレガントー(すっきり)。
ってなわけで、今回はここまで!
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