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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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「ケーニヒスベルクの橋」は、大昔に考えられた一筆書きの問題で、数学のグラフ理論の草分け的存在だ。

 むかしむかしの大昔、プロイセンという王国に、ケーニヒスベルクという都市があった。この都市はプレーゲル川を含む中州(なかす)にあって、ななつの橋が架かっていたんだ。

 そんなある時、町に住んでる奴が、こんな疑問を持った。

「どこから出発してもいいから、この町に架かるすべての橋を1度だけ渡って、元いた場所に帰って来れるだろうか?」

 大数学者オイラーは、この問いを(俺なりに簡単に噛み砕いて表現すれば)こう証明した。

「陸と橋をグラフ化した場合、この一筆書きが成功するためには、点から出る線の分岐数が奇数となるものが、2つ以下でなければならない」

 ……百聞は一見に如かず、だな。
 オイラーが言ってたのは、こーいうこった。

 まずはこの地図を、陸=点、橋=線、と置き換えてグラフにして、

 でもって、点から分かれた線の数を書き込んでみると、

 分岐点のすべてが奇数だ。この問いに解は存在しない―――つまり、ケーニヒスベルクの橋は渡り切ることは出来ない。イカサマしなけりゃな。

 イカサマってのは、「地面をどこまでも歩いて源泉を迂回する」「地面をどこまでも歩いて地図外にある他の橋を迂回する」などだ。

 いやー、数学ってエレガントー(すっきり)。

 ってなわけで、今回はここまで!




【はみだしDNDDコラム】

 一筆書きは、数学的に言い表すと「オイラー路を得た閉路グラフ」って感じですな。

 ここにも出てくるオイラーさんは、スイス数学者レオンハルト・オイラーのことです。スイスじゃ紙幣にもなった物凄まじい偉人さん。オイラーの関数やらなんやらで、数学の勉強の時に聞きかじった方もいらっしゃるかと思いますが。

 数学のみならず、物理に天文まで枝葉を伸ばしたスーパーな人です。とにかくスーパーなので、ちょっと興味がわいた方は調べてみると良いやもしれません。

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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