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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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(゜Д゜)

おおおぉぉとうさーん! 次元超えてえええぇぇぇ! おかあさんに言い寄る不届き者が、不届き者があああぁぁ!


「ヨダレついてるか分かんねぇ残飯をあっため直して食うなんて、暖衣飽食な日本くんだりまで来てやることでもないだろ」

「うへーキング的。しかし平民にゃもったいない。ちょーだいな」

 目が点になる。

 麻祈は立ちんぼで、席についたままの佐藤を見ているしかなかった。

 彼女は至極無邪気に、せりふ通りに包み隠さぬ動作で、麻祈の分の容器へと麻祈が残したものを没収していく。ブラウン過ぎるうま塩ナンコツ揚げ。背骨からボッキリいっているポテト三種盛り。味わえるのがドレッシングくらいのシーザーサラダ。噛まずに呑み下すのが相応しい茄子の中華餡かけは、持ち上げた皿を斜めにして汁気の一滴まで攫っていく。実際、箸先で残らずこそぎ取った。感嘆の手際だった。

 遅れて、彼女が付言する。

.
「もらうよ。あたし食べる。だから頂戴って。いいでしょ? いらないんでしょ?」

「あ。はい」

 間抜けな応酬をしながら、麻祈は佐藤を見ていた。彼女は最後に容器へと輪ゴムをかけながら、口に箸を銜えている。中華餡をしゃぶっていた。

 声が漏れる。

「なあ」

「うん?」

「やっぱ結婚しねえ? 俺ら」

 彼女は―――

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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