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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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「―――いい、ん、ですか?」

「もちろん。誰だって、そうなります」

 彼は動じない。そしてここにいる。

 またしても紫乃は、それに縋る。

「そう、なんです、か?」

「そうですとも。……ひとりで不安でしたね。とてもこわかったでしょう。それが辛かったでしょう。それなのに、こんなにも頑張ってくれたんですね。そして、今でもそこで頑張っているんですね―――頑張って、くれているんですね。ありがとう。坂田さん」

 大丈夫。彼が、そう言った。

.
「だから。もう、それだけで大丈夫だから。どうか、安心してください。救急車は、今から呼んだところで、ちっとも問題ありません」

「ありま、せん、ですか?」

「もちろん。大丈夫です。この電話を切って、それからそちらへ連絡して下さい」

「します、けど―――」

「けど?」

「けど、わたし―――」

「わたし。が、どうしたんです?」

「―――これ、切りたくないですよぉ……―――」

 紫乃は、泣きじゃくりかけていた。

 上野とふたり残される。それだけでない寂寥を予感していた。

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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