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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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. どうしよう。今度こそ本当にわけが分からない。
 ついさっき、桜獅郎が買い物に出かけた。限定品の靴墨(くつずみ)を買いに行くんだと。えらく嬉しそうなのは、正直、意外だった―――俺は、桜獅郎が革靴を履いている姿を見たことなんてなかったからだ。
 そして、不吉なことを言い残していきやがった。

「今日のおやつは豪勢だ」と……

 ……食うのか。食うのか!? 靴墨を!?

 いやしかしパンに塗るバターだって化粧品だったこともあるんだから、日本じゃ靴墨を食うことも一般的なのか!?

 しかも桜獅郎のやつ、門から出て右に行けば靴屋なのに、反対側に行きやがった! 「おいおい、靴屋に行ったらいいんじゃね?」って呼びかけたんだが、あの野郎、またへらへらと半笑いして片付けやがった。生粋ジャップめ。

 ああ畜生、せめて靴墨が、イカスミよりは上等な味であらんことを!
 だぁから。シュークリームは英語では「 shoe cream 」で「靴墨」ですけれど、日本ではシュークリームは洋菓子であるがゆえに菓子屋に売っててフランス語で言う「 chou à la crème (シウ・ア・ラ・クレーム)」をぎゅっとオニギリのよーに縮めた産物でええいちきしょー! 日本じゃカタカナはぜーんぶ舶来語ひとまとめでフランス語も英語も米語もあったもんじゃねー! がー!

 そりゃ桜獅郎だって、「I say, Why don't you go to the shoe store!?」って言われたら、また弟が妙なこと口走ってやがるって思うわな。靴屋に洋菓子を買いに行くとか、あほかと。まあ、桜獅郎のことだから、聞き取れなかったから笑って誤魔化したのかも知れんけど。ちび俺、桜獅郎の英語なみに、日本語ダメだったからなぁ……

 ちなみに英語で言うシュークリームは「 cream puff 」だ。クリームの入った軽い焼き菓子。フランス語のクリーム詰めキャベツ(シウ・ア・ラ・クレームの直訳)より大分ストレートなお名前をしておられます。どーでもいいけど。

 ちゅーわけで、ちび俺の赤っ恥は、本日はこれにて!

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. 日本にくると驚いてばかりだが、たまたま今日テレビをつけた俺を超すことは、未来永劫になさそうだ。

 だってその番組案内人、歴史ある洗練された趣の洋館に入るや否や、「なんて病的なんだ」って真顔で吐き捨てたんだから!

 俺は正気を疑ったよ。だからそばにいた桜獅郎に、この番組案内人について尋ねたんだ。彼は、いったい何者なのかってね。

 そしたら、返事はこうだ!

 「能力者だよ」

 信じられないだろ!

 二の句が継げなかったね。その建物を透視する能力で、彼は麗しの城に隠された“なに”を見ちまったんだろう?

 不気味になった俺がチャンネルを変えたのも、頷ける話だと思わないか?
.

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. 今日、桜獅郎から、とんでもない話を聞いた。

 同級生の中で、付き合いだしたカップルがいるらしい―――んだが、そいつらがどうも、授業中でさえ お互いにスリスリ揉み揉みしっぱなしで、教師でさえため息をつかずにおれなかったらしい。

 ため息だけで済ませちゃうのかよ。生徒が授業中に、もみモミしてんのに。おい教師。

 わけわからん。正真正銘、ちんぷんかんぷんだ。俺、ほんとうに、遺伝子だけでも生粋ジャップなんだろうか。

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. 今日、桜獅郎から、とんでもない話を聞いた。

 日本の学校では、梨(なし)に ならなければならない授業があるんだって。

 信じられるか? 梨だぜ?

 しかも桜獅郎の奴、無事にそいつをやり遂げたとか言ってやがった。当たり前のように、したり顔もせず、どうして俺がそんなに疑わしくしているのか分からないみたいだった。つまり、変化の術なんて使えて当然なんだ。生粋ジャップは。

 将来こいつの職業欄に『忍者』って書かれる日が来るのかもしれない。梨にせよ、梨以外の何者かに化けるにせよ、想像だにしたく無いけれど。

.

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「ちゅーわけで、どうも、おはこんにちばんわ。ブログ小説限定DNDDです。とりあえず時間帯を網羅することに特化した挨拶を編み出してみたはいいものの、その部分的なパーフェクトと引き換えにほかのすべてが致命傷な気がします。どうしてくれるんですか?」

「まあ、今後日本に浸透するか不透明なことについては暫定1位ってことで、1位って順位に誤魔化されて歓声でもあげてみたらいかがですか。誤魔化されてる間は幸せになれますよ。
 はい、分裂してみました。よそ様のとこ(ニコニコ動画)ではおなじみです。ブログ小説限定DNDDです」


「そんなこんなで『きみをはかるじょうぎはぼくにそぐわない』ブログ小説ver、お楽しみ戴いておりますでしょうか? ブログの(ほぼ)毎日更新は、ここでいったん一段落。一応、中巻・下巻と続く予定ではおりますが、やっぱライトノベルって体裁を踏むなら、あとがきを入れなきゃなあとのことで、こうしてあとに書いてます」

「ブログ小説限定あとがきってことで、本家「はんじゅくあきない『へびそくそく』」では割と本心から悪ふざけを堪能している今日この頃、まあ真面目に今回の企画について言及してみようかと思うわけですよ。もう限定される部位が真面目なパーツしか残されてないってアホ丸出しな生き方もどうかしてるんじゃないかとツッコみたい皆さんの胸中はお察しします。ええ。察するだけです。衝動くらい自分でどうにかするとよろしいですよ。へへーん」

「なんだ貴様、頭(ず)が高いぞ」

「ミリ単位まで同じです。あんたと」

「(シカト)ブログ小説をやってみようというきっかけを得たのは、本当に偶然だったんですよねー」

「(シカト返し)そーです。ウェブで、物書きさんに100の質問、みたいなインタビュー集を見つけて。
 へー。こりゃ、自己分析の一環としてやってみるのもアリだなと、ちまちま答えていってみたところ、「小説で苦手なジャンルはありますか? また、そう思うのは何故ですか?」といった主旨の項目に行き当たり……」


「はて。そんなもんあったっけか? 洋書も和書も、紙芝居から神話まで雑食だぞ。と思うわけですが。
 思い返すと、ひとつあったんですよね。それが、ブログ小説」 

「そーいやそうだ。好きこのんで読まんわ。このジャンル。……と、意外な発見で。でもって、それはどうしてなのか? 考えてみると、以下羅列」

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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