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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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「ねえ」

「うん」

「あんたさ」

「うん」

「惚れてんでしょ。あの人に」

 そして真顔のまま、続けた。

「おめでとう」

「ありがとう」

 紫乃がこたえて、話は終わった。

 それは、ひどく自然だと思えた。そう思ってしまうことに、疑問は無かった。おめでとう―――ありがとう。そのやり取りと同じくらいに、多分これは自然なことなのだろう。

 きっと、準備はできていた。それが分からずにいたし、こわくもあった。拒絶されるかもしれないから、こわがらずにいられなかったのだ。だから考えるふりをして、考えれば分かることを試さずにいた。考えるまでもない話なのに。

 ありがとう―――どういたしまして。それと同じだ。認めることで、次に繋がって、続きへと進める。認めないままでいられるように考えるふりをし続けるのは……言い訳をごねるのは、とっくに、おかしくなっていた。

 それを“どうして”とは思わない。彼には、尋ねるまでもない。

 麻祈のことが好きだ。

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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