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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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. ひとり、電気を消した部屋のベッドの上。紫乃は、机の上の紙袋へと視線を触れさせた。その一方で、片手にて携帯電話の画面に電話帳を展開させる―――五十音順の冒頭、そこに彼がいた。麻祈が。

 見なかった振りをして電話帳をサ行に移し、佐藤葦呼に発信した。あっさり繋がった。これでもう、葦呼に話すしかなくなってしまった。ほらね、神様だって分かってるのだ……こんな自分のことなんか。

 暗闇の中で、紫乃は声を出した。

.
「―――もしもし。紫乃だけど」

「うん。画面見たから知ってる。どしたの?」

「今どこ? なにしてた?」

「自前の寝床で寝るとこ」

「そっか」

「そだけど。なんか不思議? どれか、どうかした?」

 紫乃。葦呼。寝床。寝るところ。そのどれかが、どうかした、―――のだろうか? それこそ分からなかったので、はいもいいえも伝えることが出来ず、紫乃は答えを先延ばしにするしかなかった。

「今度、お茶しない?」

 葦呼は、電話口の向こうで頷いた。

「いいよ。今週の日曜日なら、昼過ぎからオーケイ。紫乃は?」

「大丈夫」

「お茶っていうか、お昼一緒しない? あたしが車出してもいい? ちょっと行ってみたい店あんの」

「うん。なら、そこでごはんね」

「じゃー、日曜日の十三時くらいに、紫乃ン家の前行くね」

「よろしく」

 用は済んだので、電話を切った。時計を見たら寝る時間だったので、眠った。

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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