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きみを はかる じょうぎは ぼくに そぐわない

 本作品は書下ろしです。また、この作品はフィクションであり、実在する個人・地名・事件・団体等とは一切関係ありません。


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(い、今のどこが注文だったの? 映画みたいなやりとりしてただけじゃん。わけ分かんない……)

 とりあえず、分からなかったものは仕方がない。今となっては、メニュー表を開いている余裕も無い。咄嗟に、思いつきで口を衝く。

「麻祈さんと同じもので」

「承知しました。お飲み物は、いかがなさいますか?」

「このお水で。あの、また後で注文するかもですけど」

 次いでシノバは、麻祈に対して控える姿勢を固めた。

 そして数秒経ち、彼がため息をつく。観念したと言わんばかりに。

「……今年は芋の出来がいいんでしたっけ?」

「保障します」

「では、それをロックで」

「承知しました」

「楽しみです」

「応えましょう」

 そして、シノバは退室した。麻祈は、それを見ない。紫乃は見るも何もなく、目を白黒させているだけで精一杯だった。

(芋をロック? ロックする―――固定する? 予約ってこと? うーん……)

「よかったんですか?」

「え?」

 考え込んでいたところを釣り上げられて、紫乃はぽかんと口を開けた。

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プロフィール

HN:
DNDD(でぃーえぬでぃーでぃー)
年齢:
17
性別:
非公開
誕生日:
2007/09/09
職業:
自分のHP内に棲息すること
趣味:
つくりもの
自己紹介:
 自分ン家で好きなことやるのもマンネリですから、お外のお宅をお借りしてブログ小説をやっちゃいましょう(お外に出てもインドア派)。

 ※誕生日は、DNDDとして自分が本格的に稼働し始めた日って意味ですので、あしからず。

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