ピーリングは、ナイフ格闘の技の一つだ。
まず、なにもない平野で、knife(ナイフ)を1本ずつ構えた者2人が対峙した場面を想定してくれ。
相手を殺傷するには、ナイフが届く範囲に行かないといけない(仕掛けナイフでもない限りは)。つまり短剣による攻撃は、相手に向けて腕を突き出すってスタイルがほとんど。
あえてこの腕を狙う攻撃が、ピーリングだ。
peel(皮を剥く)の意の通り、突き出された腕の表面を刃でなぞるようにナイフを滑らせて、表皮を削(そ)ぐ。百聞は一見にしかずだから、図解すると、こんな感じ↓
致命傷ではなく、痛みによるダメージと出血による体力低下を狙った技だな。真綿で首を絞める系の。
これを避けるには、突き出した腕を素早く引っ込めるしかない。ナイフは刃渡りが短いので、腎臓など重要な臓器を致命傷から守るために、中腰になって膝を曲げ、顔を相手に向けることになる―――相撲で、はっけよーい・のこった、の直後の姿勢だな。
その格好で見合いながら、相手の懐に飛び込めるまで、グルグルぐるぐる回り合いながら、ナイフを突き出して・引っ込めてを繰り返す。
言っちゃなんだけど、
地味だ。
映画でメインシーンを銃やミサイルに譲るしかねーのも納得だと思わないか?
んじゃま、今回はこんなところで。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
【はみだしDNDDこらむ】
peelは、素手によって果物の皮を剥く時に多用される単語なんですけどねー。ピーリングは、ナイフ使ってるけどピーリングです。
この記事を書いていて、そーいや子どもの頃のDNDDン家は、テレビ番組を視聴する時間帯については厳格でしたが、テレビ番組の内容によって視聴を制限してくることはなかったなーというのを思い出しました。
テレビ番組で、荒野で発見された女性のバラバラ殺人事件の遺体の一部を見て、「あれ胴かな?」「太ももだって! 太もも!」「あーもー警官ウロウロじゃま!」と、
きょうだい(みんながきんちょ)で当てっこしたりしてました。保護者コミで。 豊胸手術で埋め込まれたシリコンに印字されたナンバーから被害者を見つけだしたり、凍った遺体を粉砕機にかけて畑に堆肥ごと撒いて証拠隠滅を図ったり。殺人事件そのものは痛ましいものなのですけれども、「幸福はおおよそ同じ顔だが、不幸はそれぞれ個性的」という格言通り、えてして十人十色の殺人事件は興味深いものなのです。
だからこそ、名探偵コ○ンは原作74巻までに453人という現代日本にあるまじき死者数を叩き出すのですよ(日本における他殺による死亡者数は、2012年で、383人/年)。死神すぎる!
しかし、それを上回る恐怖があります。そう、それは「暴れん坊将軍」! シリーズ総計で
2万9000人を超える死者数! 正義を実行するには暴力を用いてもよいという思想の恐ろしさに、DNDDはガタブルです!
そう、正義こそ力! 正義を語るならコントさえ素面(しらふ)になる! ジーンズの尻ポケットに生のセロリを1本まるごと携帯する(無論のこと長すぎるのでビヨーンと飛び出ている)刑事ドラマも! 井戸の底に扇風機の羽みたいな刃をつけて回転させる輪切り処刑道具も、その切れ味を見せつけるためにダイコン1本を落としてみせる怪人の含み笑いも、そこに突き落とされた仮面ライダーが
華麗なるY字ポーズで羽の真ん中(扇風機の中央部分)に降り立ってみせたところで! 全員しらふ! みんな生真面目! スゲエェェェェエエエ!
ああ、昔のヒーロー特撮が見たくなってきた。見よっと。それでは!
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