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ミレニアム問題(ミレニアム懸賞問題: The Millennium Prize Problems )は、解き明かしたら100万ドルが与えられる数学の問題のことだ。
2000年に、アメリカのCMI(Clay Mathematics Institute;クレイ数学研究所)から発表された問題は、全部で以下七つ。
1.Birch and Swinnerton-Dyer Conjecture(バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想(BSD予想))
2.Hodge Conjecture(ホッジ予想)
3.Navier-Stokes Equations(ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ)
4.P vs NP(P vs NP Problem:P≠NP予想)
5.Poincaré Conjecture(ポアンカレ予想)
6.Riemann Hypothesis(リーマン予想)
7.Yang-Mills Theory(Yang-Mills and Mass Gap:ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題) どれかひとつでもキチンと解けたら、100万ドルが与えられるぞ。これぞまさしく、まっとうなアメリカンドリームってもんだ。うんうん。
もちろん、「解けた」って言い張るだけじゃ賞金は与えられない。きちんと査読が入る専門誌に掲載されて、学界から解決済みのお墨付きをもらうのが、もっとも王道っぽい筋道のオーケイ街道だな。
解けたって興奮に振り回されてそのことを喧伝しまくってた数学者が後日に間違いを指摘されて自殺した、なんてこともある―――調子に乗るな、ってのは万国共通だ。まあ、それと逆に、カントールさんみたく、誰に指摘されるまでもなく自分で考えまくって精神を病んじまう人なんかもいるけど……俺は好きだからやってるって程度の数学だけど、本職はパネーわ。こえーっての。まったく。
カントールさんだけじゃない。今でも日夜、この7問題を解き明かそうと奮闘してる数学者は多い。賞金が欲しい奴もいるかもしれないし、不死の名誉が狙いの奴もいるかもしれない。問題が解き明かされることで世界の仕組みをまたひとつ整えることに寄与できるってのも魅力的ではある。
んな お題目がなくっても、面白いもんは面白いんだけどな。俺に言わせれば。
学校の勉強で苦手意識を持ってしまった人も、宇宙や時空の構造とかから数学にアプローチしてみると、けっこーイケると思うんだけどなぁ。なかなか笑えるのもあったりするんだぜ? 不確定なものを確定しようとして悪夢に見てる連中もいるし(笑)。
そんじゃま、今日はこんなとこで。
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【はみ出しDNDDコラム】
ポアンカレ予想については、2003年までに、ロシア人数学者グリゴリー・ペレルマン氏によって、証明されたことが認められました(正確には、ポアンカレ予想の『未解決だった次元についての』証明ですが)。
当時、「位相幾何学をシカトしてポアンカレ予想を解いた、だと!?」を筆頭に様々な驚天動地に数学会を叩き落とした彼ですが、100万ドルからもフィールズ賞からも身を引いて、今ではすっかり隠遁生活。きっとまた、世界のどっかで、せこせこと数学のアレコレやってるんじゃないでしょうか。
数学のアレコレについては、興味がある方は調べてみるのもよいやもしれません。人間ってそんなに世界を整理整頓するのが好きだったのかなぁ? と疑問に思えるほど、ある種の狂気的な熱意がブシャーと
某梨汁のよーな勢いで感じられます。
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